お墓の知識/選び方

お墓とは

「墓地、埋葬等に関する法律」には、「墳墓」とは、死体を埋葬し、または焼骨を埋葬する施設をいうとあります。そして、埋葬又は焼骨の埋蔵は、墓地以外の区域に、これを行ってはならないと定められています。また、「墓地」とは、墳墓(ふんぼ)を設けるために、墓地として都道府県知事の許可を受けた区域をいうとあります。
近年では、遺骨を海や墓地公園のようなところで散骨するというやり方が認められつつあるが、あくまでも暗黙の域を出ず、法的にはグレーであるといえます。大々的にやると、死体(遺骨)遺棄罪、死体損壊罪、廃棄物処理法違反に問われる可能性はゼロではないので注意が必要です。

百科事典には、死者を葬った場所。考古学上の墓は墳墓という。日本では,646年の薄葬令で墓制を定め,墳墓の規模を規制した。平安時代,造寺造塔が盛んとなり,墓にも塔を立てる風習を生じたのが墓標の起りで,層塔,多宝塔,五輪塔,宝篋(ほうきょう)印塔など,仏塔形の墓標が用いられるようになった。
現在の角石形のものが普及したのは江戸時代中期以降。墓は一基一霊を原則とし、特に他家の遺骨や本家と分家の合祀を忌むが、沖縄では門中(むんちゅう)(一族の意)を合祀する巨大な墓も見られる。

「墓」は「莫(ぼ)」(覆い隠すの意)と「土」からなっています。土で覆い隠すということです。つまりは、御骨を土に還してあげる場所が御墓です。
また「墓」は「草」「日」「大」「土」の4つからなっています。草が生え、日が当たり、大きく、土の上に建っているのが御墓です。

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お墓の知識

  • お墓を建てる時期について

    お墓を建てる時期に一定の決まりはありませんが、四十九日、百ケ日、一周忌、三回忌、お盆、春・秋のお彼岸等法要時に行うことが一般的には多いです。
    お墓をいつ建てるかは時期ではなく、御先祖様へあの供養の気持ちで建てるのがよいでしょう。 最近では生前に建てる方も多くなっています。生前にお墓を建てることを寿陵と言い、大変縁起の良いことと昔からされており、家運繁栄を願って生前墓を建立されます。
  • 【税金について】

    お墓の購入時には消費税がかかります。しかし、将来相続される時に相続税はかかりません。ご安心して御子孫にお墓を相続して頂けます。
  • 【合同供養塔について】

    跡継ぎがいない方、身よりがいない方等自分のお墓が将来無縁となることを心配される方が最近多くいらっしゃいます。
    そのような方の為に合同供養塔があります。40・50年後に墓を整理してお骨を合同供養塔に移し年2回の供養を行っていきます。
  • 【墓地について】

    埋葬や焼骨の埋蔵は、墓地以外の区域に行ってはいけないと法律で決まっていますので必ず墓地が必要となります。墓地には寺院墓地・霊園墓地があります。寺院墓地とは、寺院が管理運営する墓地のことです。寺院墓地は、本来檀家であることが条件でした。しかし、最近では、必ずしも「檀家」にならなくてもよく、お墓での仏事だけをそのお寺で見てもらえる寺院墓地もあります。霊園墓地とは、地方自治体や法人が管理運営する墓地のことです。
    地方自治体が運営する霊園では、宗旨宗派は自由ですが、購入は地域住民に限定されていたり、建墓時期が決まっていたり、外柵の高さ・墓石の総高さの制限等使用制約がある所もあります。法人が運営する霊園の場合は宗旨宗派、使用資格などの制限はあまりありません。その墓地の使用規則を事前に良く説明を聞くことが大切です。

    墓地を購入すると言いますが、実際は墓地の「永代使用権」を取得するという事です。土地そのものが売り買いされるのではなく、墓地の永代使用を認められるということで墓地の登記などはありません。ですから所有権はその墓地の経営主体にありますので墓地には様々な利用規約があります。またお墓・墓地を管理し維持してゆく為に年間管理費が必要となります。
    長い間管理費を滞納したり、長期間連絡がない場合は、無縁墓地として整理される場合もあります。
  • 【お墓の継承について】

    先祖のお墓を継承していくのは、代々でお一人づつですが、必ずしも長男だけとは限りません。両親の面倒をよくみた方、両親と同居している方が継承する場合が多いようです。継承しなかった方は、先祖の墓に入ることはできますが、墓を護っている親族と離れていたり、縁遠くなったり、代替わりした時いろいろな問題が発生することがあります。やはり新たに墓地を探すか、合同供養塔などに納めるほうがよいでしょう。将来の安住の地についてよく考えることが必要です。
  • 【お墓の注意点】

    「お酒」を墓石にかけるのは、良くありません。
    お酒が石に染み込み変色することがあります。お酒は墓地の土にかけるのがよいでしょう。
    墓石の上にカン類を置きっぱなしにしないでください。
    墓石の上にカン等鉄類を置きっぱなしにすると錆が石に染み込み取れなくなります。またタバコを置かれてもニコチンが染み込み取れなくなります。
    お供えものは持ち帰りましょう。
    お供え物を置きっぱなしにするとカラスが食い散らかします。持ち帰って食べることでご先祖様への供養になります。
  • 【彼岸について】

    太陽が真東から上がって、真西に沈み昼と夜の長さが同じになる春分の日と秋分の日を中日とし、その前後3日を合わせて7日間を彼岸といいます。この期間に営まれる法会が彼岸会です。彼岸という言葉は、古代インド語の波羅蜜多(パーラミター)が語源で、意味は「彼の岸へ至る」ということです。仏教では、河の向こう岸(彼岸)は浄土の世界、あるいは大悟の世界、すなわち一切の煩悩・無明(まよい)を断ち切った悟りの国という意味です。逆に河のこちらの岸「比岸(しがん)」は、「私たちが日々人間苦や人生苦など、生死煩悩の世界に於いて生業に追われている岸」と訳されてます。煩悩と迷いの世界である此岸にある者が、「六波羅蜜」(ろくはらみつ)の修行をする事で「悟りの世界」すなわち「彼岸」の境地へ到達することが出来るというものです。彼岸会は、この仏の住む世界に少しでもそこに近づくために修行する日です。
    彼岸会はインドや中国にはなく、日本特有の仏教行で、江戸時代には庶民の問で広く行われていました。天皇の詔として始められた行事であったが、いつの時代も人として、生を終えた後の世界への関心の高いことは同じであり、いつの頃からか亡くなった人の霊が迷わず成仏し、彼岸に到達するよう供養し、また供養することで、自身も極楽浄土へ行くことが出来ると考えられるようになり、行事として定着しました。
  • 【お盆について】

    仏教の盂蘭盆会(うらぼんえ)を略したもので、語源は梵語(ぼんご)の「ウランバナ(ullanbana)」、直訳すると「逆さつり」という意味先祖や亡くなった人たちが苦しむことなく、成仏してくれるようにと、子孫が、祖先の霊を自宅に迎え、報恩や追善の供養をする行事です。
    13日の夜に迎え火を焚いて精霊を迎え、精霊棚にはナスやキュウリでつくった動物(霊の乗り物)を置きます。キュウリは馬の例えで、お盆のときに、少しでも早く迎えられるようにとの例えです。ナスは牛の例えで、お盆が終わって、帰るときはのんびりと帰られることの例えです。そして16日には送り火を焚いて、精霊流しをします。盂蘭盆の仏事の起こりは、「盂蘭盆経」のなかの説話「お釈迦様の弟子の目蓮尊者(もくれんそんじゃ)が、亡くなった母親が餓鬼道に落ち、逆さに吊るされている様な非常な苦しみを受けているのを知り、何とか救おうとその母に食物を与えるのですが救えず、お釈迦様にお願いし、そのお導きで多くの衆僧を招いてご供養の大布施を捧げたのが7月15日であった。甲斐あって、母親は餓鬼の苦しみから逃れる事ができ極楽往生が出来た」に基づいていると言われています。亡くなった人への供養、布施行が盂蘭盆会の精神なのです。
    日本では、日本では推古天皇の606年にはじめてお盆の行事が行われたと伝えられており、日本書記から平安・鎌倉時代には定着した。江戸時代に入ると民間の行事として盛んになり、「盆礼」といって親族や知人の家を訪ねて進物の贈答をすることが行われ、関西では「素麺」関東では「麦粉や米」などを持参したそうだ。その盆礼を中元ともいい、今日の「お中元」に繋がっている。
    もともとは旧暦の7月15日前後でしたが、新暦に変わった7月15日前後だと、農作業の繁忙期と重なってしまう為、1ヶ月後れの8月15日前後にお盆を行うところが多くなったそうです。このようにして、「お盆はやご先祖様の精霊を我が家に迎え供養して、家族と亡き人が共に過ごす期間」と、現在では考えられるようになりました。
    また、人が亡くなって49日法要が終わってから最初に迎えるお盆を新盆(にいぼん)と呼びます。

お墓ができるまで

  • 墓地を買う

    お墓を建立する場合には、最初に墓地が必要ですので墓地を購入しなければなりません。墓地を求める場合は次のような事を考慮しましょう。
    ・住居から行き易い墓地
    ・交通の便の良い墓地
    ・墓地の設備や管理が状況の良い墓地
    ・日当り
    ・方角の良い墓地
    弊社では県内各地に霊園墓地をご用意しております。また寺院墓地もご紹介いたします。
    気に入った墓地及び区画が見つかりましたらまずご予約していただきます。その後ご検討して頂きお申し込みとなります。
    印鑑をご持参下さい。また、永代使用料ご入金後、お申し込み区画の永代使用証が発行されます。永代使用証は大切に保管して下さい

  • お墓のお申し込み

    当社では、御連絡項きましたら、墓地を拝見させて項き、墓地の場所・広さ等を確認します。そしてお客様の要望を聞き、形状・価格・石の材質等条件に適したお墓を一緒に考えて完成図面と御見積書を作成致します。その後ご検討して頂きご契約となります。
    墓石は注文して出来上がってしまえば簡単に作り直すことが出来ませんし、文字を刻んだ後ではどうしようもありません。建てた後イメージが全く違ったり文字の間違いということがないようにできるだけ自分の希望・イメージを伝え、思いついた事や、気になる事は質問して、後々トラブルが起きぬよう心がけて下さい。

    墓石の購入時に必要なもの
    墓碑名
    法名(戒名)
    俗名
    死亡年月日
    行年
    建立施主名
    家紋
    建年月日
    印鑑
    墓地永代使用証

    お申し込み時には次のことを相談・決定していきます。

    • 1.予算(契約金額と支払方法)
    • 2.墓地(墓地の場所と広さ)
    • 3.お墓の形・種類(墓石の大きさ、石種、文字・家紋の配置の確認、付属品の有無)
    • 4.外柵の形・種類(墓石の大きさ、石種)
    • 5.魂抜き法要日(既設のお墓の整理・移転・据え直しの場合)
    • 6.完成日(開眼供養の日の前に完成)
  • 施工準備

    御契約後、施工準備に掛からせて頂きます。
    工事を行う際は、墓地の管理事務所に施工の申請が必要な場合があります。この申請は当社のほうで行います。
    施工準備に約1ヶ月かかりますが、墓地の規模によって左右されます。
    また天候により工期は大きくかわります。梅雨時などの雨が多いと多少延びてしまう場合がありますし、冬期は雪が積もるとなかなか施工できません。また、お彼岸やお盆前は作業が集中しますので、多少余裕を持ってお申込下さい。

  • 魂抜き

    すでにお墓をお持ちの方で、整理、移転、据え直し等をされる方は施工予定日の前にお寺様へ魂抜きの法要をお願いして魂抜きを済ませてください。

  • 施工

    当社が責任をもって施工させて項きます。墓石加工は工事契約書に基づいて心を込めて仕上げます。また墓地の現場では、基礎や外柵・納骨室等の工事が始まります。開眼供養予定日の10日から1週間前には、完成するよう施工します。

  • 完成・お引き渡し

    施工が完了しますと、当社より完成のご連絡を致します。完成をご確認していただき工事代金を入金していただきます。

  • 開眼供養

    墓石の据え付けが終わると、まずお墓に魂を入れる開眼法要を行って下さい。開眼法要の行われていないお墓はただの石に過ぎません。僧侶によってお経をあげ、魂入れをして初めてお墓となります。これは、納骨のある、ないに関わらず先祖供養の為に行ってください。その後、出来るだけお墓参りをするのが何よりの供養だと思います。

  • アフターメンテナンス

    お墓は建ててしまえばそれでおしまいではありません。新たな埋葬があった場合の納骨のお手伝いや戒名の彫刻などがございましたらお気軽にご連絡ください。末代まで心のこもったお手伝いをさせていただきます。
    「墓石のクリーニング」「墓石の磨き直し」「墓石の傾き直し」「外柵の修復」「法名(戒名)彫り追加」「花筒の修理」などのご相談にも応じますのでお気軽にご連絡ください。

墓終いについて